今夜のゲストはリリー・フランキーさん(51)。
リリーさんは、イラストレイター、デザイナー、作家、俳優、ミュージシャンと様々な分野で活躍するマルチタレント。

常連客は、大友良英さん、能町みね子さん、市川紗椰さん。

riry2

リリーさんは来店するなり、りえさんが着ていたバナナ柄の着物をホメます。
もともとデザイン畑の人ですから、そういうところに目がいくのですね。
確かに斬新な着物です。

リリーさんはウイスキー派で、タモリモルトクラブというウイスキー愛好会のメンバー(他に福山雅治さんなどがメンバーらしい)。
会で飲んだ一番おいしいウイスキーはTシャツにして、次の会合でそれを着ていくそうです。
会ではウイスキーを試飲してあれこれ論評するそうです。
たとえば、まろやかでしなりのあるウイスキーは、「このコは元々は朝日体操クラブで新体操をやっていたが、肉付きが良くなって体操選手としてはダメになるが女性としては良くなる…」といった具合です。
ワインを飲んでその感想を何かにたとえる風潮に対抗してそんなことをやっているようです。

そこへ吉村さん(タモリ)が来店。
タモリさんは当然タモリモルトクラブの会長ですが、最近尿酸値が高めなのでワインを飲んでいるようです。 
(尿酸の原因になるプリン体はワインよりウイスキーの方が少ないのですが…) 

riry1
 
りえさんによると、リリーさんは”女性にモテそう”。
なぜなら、女性がスキを見せてしまいたくなるから。 
女性は、好きな男性に対してはスキをみせるもの、なんだそうです。

リリー「でもスキを見せてくれても、それに気づかない場合が多々ある」
市川「そうされたらショックですよね」
りえ「ショックだよね~」
勉強になります、男は女性がスキを見せてくれたらそのチャンスを逃してはなりません。

リリーさんが女性にいつキスをしようかと迷っているうちに、無神経な男にその女性を持っていかれてしまうことがよくあるそうです。
女性の心は複雑…。
でも、それに合わせてこっちが複雑になってもうまくいかない。
結局、無神経な男が単純にすっと近づいた方がうまくいく。
それがリリーさんの恋愛についての結論でした。

吉村さん(タモリ)は若い頃”公園で女性の肩に手を回してキスをする”という計画を立ててデートに臨んだのですが、いざ公園で女性の肩に手をまわしてもその女性が立ち止まってくれなかったので、肩に手をかけたまましばらく横歩きで一緒に歩く破目になったそうですw
若い時は雰囲気を読むのが苦手だから、そういう失敗はよくありますね。

リリーさんは”キスができたらそのまま最後までできるものだ”と思っていたそうです。
リリー「キスとあれはコミコミだと思っていた」
りえ「そうね…そこはセットじゃないかもね」
こういう時、りえさんはちょっと上を向いて何かを思い返すような表情を見せるのがリアルでイイですw

banana

ここで、「連続 怒ラマ」のコーナー。
エレべーターガールに扮した宮沢りえさんが、乗ってきた男性客に健康のために階段を使うよう叱ります。

riry3

宮沢りえさんが男性を叱るこのシリーズは好評のようです。
それだけ叱られたい男性が世間に多いのでしょう。
私もこの気持ちよく解りますw
ただし、普通のおばさんにただ叱られてもダメです。
キレイな人に厳しくも優しく叱ってほしい。
男心もなかなか複雑です。

吉村さんによると、女性は自分の遺伝子と遠いところにある男性を本能的に選ぶそうです。
自分の遺伝子と遠いかどうかは、キスをするとわかるのだそうです。
リリーさんの説では、(思春期の娘が)お父さんの匂いが臭く感じるのは、父親を異性として遠ざけるためなんだそうです。
体臭の話から、りえさんは「クミンの匂いが大好き」と告白しました。
クミンは腋臭(わきが)の匂いに似ているのだそうです。

結局女性にモテるには、ダイナマイトを腹に巻いて(危機感がある男性はモテるらしい)ワキを洗わない、という結論になりましたw

ギターを弾く男性にキュンとくるというりえさんの言葉がきっかけになり、リリーさんと吉村さんの即興セッションが始まりました。

riry4

リリーさんがギターで奏でるフォーク調のメロディに合わせ、吉村さんが即興で歌を歌います。

今日も一人スナックの端で飲んでいたら、ドアが開き可愛いコが入ってきた。
一人で飲みに来た、一人でいてほしい…。
ドアがまた開き、男が入ってきた。
(彼女は)そいつと仲良く飲んでいる。
外は木枯らし…。
空き缶カラリと路地の奥に消えていった♪

素敵な4畳半フォーク(1970年代の私小説風フォークソング)でしたw

最後は夢の話。
夢はエンディングはよく覚えているけど、始まりは誰も覚えていない。
リリーさんは、夢には始まりはなく、実はいきなり途中から始まっているのではないかと言います。
人は夢を物語として捉えているから、始まりめいたものがあるはずだと思い込んでいるだけなのではないか。

確かに夢には映画のようなキチンとした始まりはないような気がします。
唐突にあるシーンから始まり、デタラメなようなつじつまがあっているようなヘンな展開を見せて、最後はハッピーだったりとても怖かったり…。
つまらない映画を見るよりは面白いのですが、面白いと思うのはだいたい夢を見た当人だけ、というのも夢の特徴です。

エコラム (新潮文庫)
リリー・フランキー
新潮社
2014-03-28