この無人島0円生活シリーズも10年の月日が経ったのですね。
始まった頃は小学生だった子供も、もう大人になっていると考えると、感無量です。
しかし、シリーズ当初こそはよゐこの濱口クンの「獲ったどー」は新鮮でしたが、さすがにモリで魚をつくシーンは飽きてきました。
今回、よゐこの濱口マサルくんと土屋アンナさんが獲物の数を競う対決形式になっていましたが、仕留めた魚の数がカウントされて数字が画面に出るたび、 ”無益な殺生”という言葉が浮かんできました。
それでも、2夜連続でこのスペシャルにつき合ってしまったのは、おサルさんが出てきたからです。
製作サイドもおサルが主役だということは自覚しているみたいですね
何故この島にはサルがたくさんいるのか?
おサルとよゐこはこれからどういう関係を築くのか?
動物学の視点から、というか、バラエティ版アニマル・プラネットとしてこのスペシャルを見ていました。
この島におサルがたくさん理由については、「無人島0円、サル」でググって判明しました。
この無人島は鹿児島県の沖ノ島というところです。
昔々(50数年前)、同県の串木野市で観光用にサルを飼っていたのですが、子供たちにイタズラされたサルたちが凶暴化したため彼らをこの無人島に移したのだそうです(番組終盤でも簡単に説明していましたね)。
つまり、島流しの刑に処されたサルの子孫なんですね。
人間の勝手な都合でサルは無人島に押し込められたわけなので、串木野市としても悪いと思ってか時々餌をあげに行っているようです。
とはいえ、餌やりは無人島にある灯台の点検のついでで、年に4回ほどなので普段は彼らは木の実や海藻を獲って自力で生活しているようです。
さて、よゐこの二人組とおサルたちにどんなハート・ウォーミンングな関係が展開するのかと期待してみていたわけですが、さすがに野生化したサルたちは甘くありません。
よゐこの二人も餌をあげるなどしてサルたちの懐柔を試みましたが、この策はまったく効果がありませんでした。
強い人間不信を抱いたまま島流しにされたサルたちのDNAを受け継いでいるのか、人間のスキを見て食べ物をかっぱらう、終始この行動方針は一貫していました。
そう言えば、子供の頃にサルに顔を引っかかれたことがあったなぁ…
しかも、悪びれる素振りもないどころか、しだいに人間様を威嚇して食べ物を獲ろうとし始めます。
サルの行動は、窃盗から強盗の域にまで凶悪化していきました。
とうとうサルに腕を引っかかれた時、さすがによゐこのマサルくんもぶち切れ、サルと同じレベルで威嚇合戦を展開しました。
「行け、マサル!サルどもに人間様の怖さを思い知らせてやれ!!」
私と同様、多くの視聴者が人間マサルに声援を送ったことかと思います。
紛争勃発の決定的瞬間
残念ながら、人間とサルの間に友好と平和は訪れませんでした。
まあ、勝手に友好関係を期待するのも人間のエゴですからね。
こちらも終始自分の枠の中でしか相手(サル)を見ていないわけですから、思い通りにならなくてあたりまでしょう。
ということで、今回の無人島0円生活は地球のどこかで絶えず起きている国際紛争の寓話をみているような気分でした。
しょせんヒトも小知恵の発達したサル?
このシリーズ、次回はもう海外ロケか、舞台裏を見せるメイキングぐらいしかないんじゃないかなあ。