先週の続き。

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今週も世界遺産に指定され、年間180万人の観光客が訪れる高野山をブラブラします。

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旅のお題は「高野山は空海テーマパーク!?」。

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東西4kmにわたる高野山には2つの重要な聖地があります。
一つはお堂や仏塔が建ち並ぶ壇上伽藍。
もう一つは空海の御廟がある奥の院。

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案内人は先週に引き続き高野山大学の木下先生です。

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先週とダブりますが、壇上伽藍の根本大塔からスタート。

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空海は31歳で遣唐使として中国に留学。
わずか1年で優秀な成績をおさめて帰国した。

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しかも、中国の密教のトップから次世代の後継者として指名されていた。

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空海は1年で帰れてラッキー。
次の帰国便は30年以上あとだった。

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空海が帰国していなければ、この高野山もなかった。

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空海がもたらした真言密教について少しお勉強します。

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先生は総本山金剛峰寺の山口文章さん。

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壇上伽藍にある祈りの中心地、金堂を案内してもらいます。

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高野山総本堂の金堂の内陣
内陣:仏様を祀っている場所

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左右にかかっている軸を両界曼荼羅という。

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曼荼羅とは仏教の世界を図によって表わしたもの。

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右手にあるのが「胎蔵界曼荼羅」。

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左手にあるのが「金剛界曼荼羅」。

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真言密教は言葉で理解するのがとても難しい。
両界曼荼羅なしには真言密教の教えは伝えられない。

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つまり、この両界曼荼羅は空海の思いを図解したもの。

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胎蔵曼荼羅は物質的な広がりを表わしている。

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真ん中に中心のエネルギーがあってそこから四方八方に広がってる。

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太陽を中心とする太陽系の星々。
核を中心とする細胞。
中心があって、そこから広がりを持つ物質の世界。

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一方、金剛曼荼羅は9つに分かれている世界のつながりやストーリー。

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右下から始まって、反時計回りに回り真ん中に到達。
時間の概念が入っている。

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例えば、誕生と消滅を繰り返す宇宙のストーリー…。

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胎蔵界曼荼羅は物質の世界。
金剛界曼荼羅は精神の世界。

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二つの曼荼羅は宇宙の真理を表わすという教え。

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高野山のイラストマップ。
これで胎蔵界と金剛界を現実の世界で体感できる?

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中心の八葉の蓮華の花が壇上伽藍。
葉の部分は慈尊院。
茎が180ある町石の道。
慈尊院から根本大塔の180の町石が胎蔵界の仏様たち。

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根本大塔から先は金剛界。
奥の院は空海が今も生きているところ。

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まとめると、こうなります。

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高野山を参拝すれば空海の教えを体感できる。
これが空海テーマパークの仕掛け。

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ということで、タモリさんたちは金剛界を目指します。

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壇上伽藍から奥の院に向かう道

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また町石が始まる。
これは金剛界の町石。

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ここから金剛界の仏さまを表わす町石が36あります。

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一の橋から空海御廟までの1.5kmの間に約30万もの墓や供養塔が並んでいます。

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100を超える大名家の石塔が高野山に建てられている。

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仙台伊達家の墓所。

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筑後柳河(福岡県柳川市)立花藩。

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木下さんは柳川出身。
タモリさんのお父さんも柳川出身。
地元ネタで盛り上がる。

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立花家の墓石は町石と同じ五輪塔。

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五輪塔は真言密教の中心となる仏、大日如来のシンボルでもある。

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大名の墓は地元にもあり、ここは供養塔と考えた方が良い。

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高野山で眠りたい、空海のそばで過ごしたいという願望があるから、ここに供養塔が建てられた。

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俳優・歌手の鶴田浩二の墓。

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オジサン、オバサンはにやにやw

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加賀前田家。

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薩摩島津家は3つ墓所を持っている。

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小田原北条氏。

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武田信玄・勝頼親子の墓。

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上杉謙信と景勝の墓所は廟の中に位牌が納められている。

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一説によると、武田と上杉はあの世でまだ川中島の合戦をやっているらしいw

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織田信長の墓所。

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なぜ敵も味方もここで眠っているのか?

お釈迦様が亡くなって56億7,000万年後に、

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弥勒菩薩が奥の院に現れて人々を救済するから。

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その時に通訳として弥勒菩薩とともに現われるのが空海。

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その56億7,000万年後の一大イベントのベストポジション確保のために人々は奥の院で眠っている。

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高野山と空海②に続く