ロケ地:気象庁(東京都・千代田区)

気象庁の3階には予報現業室があり、24時間体制で天気予報をやっている、というお話。

kisho1

ゲストは、気象予報士の木原実さん、森朗さん、

kisho2

ビビる大木さん。

kisho3

気象庁は手続きをすれば一般の人でも入れます。

kisho01

今回は気象庁内にある気象の専門書店、津村書店で様々な気象本を紹介します。
解説は、気象予報士の木原さん、森さん、そして、津村書店の店主、津村幸雄さん。

kisho02

最初の気象本は、「ひまわり8号気象衛星講座」。

kisho4

昨年運用が開始された「気象衛星ひまわり8号」の世界最先端の性能とそこから得られる衛星画像の的確な利用と分析の方法を解説しています。

kisho5

 可視画像と近赤外線画像の比較。

kisho03

近赤外線画像だと、水雲(白く見える)と氷雲(灰色に見える)の違いが判ります。
これで雲の立体構造がわかるそうです。

kisho7

この本の最大の目玉はひまわり8号が撮影した画像を収録したDVD。

kisho9


カルマン渦(チェジュ島・屋久島)。

kisho10

VSは対決ではなく、Visible(可視画像)の意味。 

kisho11
 
Ciストリーク(絹雲)の画像。
これが出るところは風が強いことを示している。

kisho12

日食の説明。

kisho14

画像中央を西南西から東北東へ動く周囲より黒い部分が月の影。

kisho04

海に映る太陽(⇧)。

kisho13

これだけ盛り上がって4500円w

kisho15

次は気象学のバイブルと言われる「一般気象学」。
初版から累計13万部。

kisho16
 
 森「気象士の人はだいたい持ってるんじゃないですか、これ」
大木「木原さんなんかコメントが少ないですけど」
木原「僕は持ってないんです」w

kisho17
 
木原さんは「新・新天気予報の手引き・安斎政雄」で勉強して資格を取得。

kisho18

木原さんは方程式を覚えるのが苦手。


kisho19
 
津村店主が選んだ気象学キーワード。

kisho20

タモリ「なるほど、ココリコの力ね」w

kisho21

コリオリの力:地球の自転によって生じる慣性力の一種 
渦度:流れの回転するありさまを表現する量

風の速度に差があるから渦が生じる。

kisho22

反時計回りに回転する低気圧の渦度は+の数値。
時計回りに回転する高気圧の渦度は-の数値。

kisho23

渦度の例え。
津村店主「気球に乗っておならをするといつまでもクサイ」
タモリ「泳ぎながらうんこをすると延々とうんこがついてくる」w
大木「これ渦度じゃないですよね」
木原「いや、渦度です」

kisho25

大木「大気の熱力学”温位”。温位って何ですか」
タモリ「体位の一種かな?」w

kisho26

温位:水蒸気を含んでいない空気の塊の圧力を1,000hPaまで変化させたときに、その空気が示す温度。
単位は絶対温度K(ケルビン)。

高さや気圧で温度は変わってしまうので、それをポテンシャルとして一定の量で表したもの。

kisho27

上空10000mを航行中の旅客機の例。
0.2気圧-45℃の空気を1気圧にして機内に取り込むと、温度は88℃になる。

kisho28

続いて、天気マニア絶賛の名著「天気図の散歩道」。
気象庁が出している「月刊気象」という月刊誌に連載していたものをまとめたもの。

kisho29

パソコンがなかった頃は「月刊気象」のバックナンバーは貴重な資料だった。

kisho30

天気図の散歩道・木原さんお気に入りのページ。
「第4節 シベリア高気圧はバイカル湖が嫌い?」

kisho31

高気圧がバイカル湖を避けている?

kisho05

地球上の五分の一の淡水がバイカル湖(最大水深1642m)にある。
シベリア大陸は寒いが、バイカル湖は比熱で温度が下がりにくい。
冷たいシべリア高気圧が地面を押しているが、バイカル湖は比較的暖かいので上昇気流で高気圧がよけてしまう、ということでした。

kisho33

森さんのお気に入りは「第41節 亜熱帯低気圧」。

kisho35

熱帯低気圧でも温帯低気圧でもない。
上空では冷たい空気が入ってきているが、地上では熱帯低気圧の性格を持っているもの。
温暖化の影響で、近々気象庁の気象用語にも”亜熱帯低気圧”というワードが仲間入り?

kisho36

ひまわり8号 気象衛星講座
伊東 譲司
東京堂出版
2016-02-22




 
一般気象学 第2版補訂版
小倉 義光
東京大学出版会
2016-03-28

新・天気予報の手引
安斎 政雄
クライム気象図書出版部
2013-06-10

天気図の散歩道
永沢 義嗣
クライム気象図書出版部
2008-08