猪苗代湖畔からスタート。

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カメ号に乗船。

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この日はあいにくの天気でしたが、天気が良ければ湖から磐梯山を望めます。

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案内人は、磐梯山ジオパーク協議会の蓮岡さん。

今回のお題は「会津磐梯山は宝の山」。
これは、昭和9年のヒット曲、「会津磐梯山」の一節。
今回は磐梯山の宝を探しながら、その秘密に迫っていきます。

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 一行は猪苗代湖のほとりの高台に移動します。

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有栖川宮威仁親王(1862~1913)が建てた別荘、天鏡閣。

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当時から使われていたシャンデリア。
この辺りには電気はまだなく、発電所からこの館のためだけに電線がひかれたそうです。

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3階展望室。
景色を楽しむためだけに作られた部屋。

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有栖川宮威仁親王は表磐梯の宝ー磐梯山と猪苗代湖の絶景ーを楽しむためにこの別荘を建てたのだそうです。
 
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次に一行は磐梯山の北側、裏磐梯にやってきました。

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毘沙門沼

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長年来たかった裏磐梯に来られた喜びをスピーチw

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4キロほどの間に大小20以上の沼が点在する五色沼湖沼群。

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カラフルな五色沼湖沼群はまさに裏磐梯の宝です。

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磐梯山と五色沼の関係を示すのは、岸辺のあちこちに見られる岩。

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解説は磐梯山噴火記念館の佐藤さん。

この岩は地球の中にあった安山岩質マグマ。

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明治の中頃、磐梯山は山体崩壊があった。
どんどん答えを言ってしまうタモリさんw

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山体崩壊前の磐梯山。
手前に山(小磐梯)が一つあった。

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マグマで熱せられた地下水の水蒸気が噴火。
その衝撃でもともと地盤がもろくなっていた部分が崩れ、山体崩壊を引き起こしました。

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明治21年に山体崩壊を伴う噴火が起こりました。

この山体崩壊であたりの景色が一変。
五色沼もこの時に誕生しました。

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山体崩壊を模型で再現。

砂山が小磐梯。

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噴火によって山体崩壊。

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塊のところは流山と言います。

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流山は山体崩壊の特徴的な地形。
山の中の崩れにくい部分がそのまま残っています。

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山体崩壊によって小高い流山と窪みができ、五色沼が誕生しました。

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そして、沼の色の違いにも山体崩壊が関わっています。
この秘密を探るために、一行はかつて小磐梯があった五色沼の水源に移動します。

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山体崩壊のメインストリートは今はスキー場になっています。

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五色沼の水源、銅沼(あかぬま)

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銅沼の水は、PH3.5~4の強酸性。

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今も火山活動を続ける磐梯山。
火山ガスに含まれる硫黄は水に溶けると硫酸になります。

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さらに磐梯山の土壌は鉄分が多い。
こうした鉄や硫黄が雨水に溶け込んで沼に注ぎ込むため、水が強酸性になるのです。
酸化鉄により、沼の色は赤茶になりました。

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しかし、五色沼はそれぞれの沼でPHが大きく異なります。
水源(銅沼)は同じなのにPHが違うのはなぜか?

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それは地下水脈がそれぞれに流れているから。

鉄や硫黄を多く含む場所を通った水は銅沼と同じように強酸性に(赤沼)。
鉄や硫黄がそれほど多くない地下水脈は、地中でろ過されるうちに酸性度が薄まった(弁天沼)。
中性の沼は別の水脈からアルカリ性の水が混ざって中性に(母沼)。
さらに毘沙門沼は二つの沼(弁天沼・母沼)の水が合わさってできています(毘沙門沼)。

こうして五色沼はPHが異なり、色にも違いが生じたのです。

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続いてタモリさん一行は、磐梯山の北西へ。
古くからの温泉街です。

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源泉をテイスティング。
しょっぱい。

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温泉で塩づくり?

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源泉を3日間煮詰めて、塩を取ります。

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塩分を含む源泉の秘密は、緑色凝灰岩。

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今から1500万年前、海底火山の活動によって緑色凝灰岩ができました。
つまり、かつてこのあたりは海だったのです。

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緑色凝灰岩に含まれる海水の成分を熱せられた地下水が溶かし、温泉として湧いているわけです。
 
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江戸時代、海のない会津にとって山塩づくりは重要な産業でした。
現在は年間2tの塩が取れますが、江戸時代は400t以上生産していたそうです。

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茹で卵に山塩をつけて試食。
タモリ「かすかに温泉卵っぽい」
近江「ゆで卵に合いますね」
温泉の成分が少し残る塩なのだそうです。

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磐梯山の最後の宝を探しに、タモリさん一行は裏磐梯の中心部に戻ります。

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初めて裏磐梯にできた宿泊施設施設(裏磐梯高原ホテル)の中庭。

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絶景は磐梯山の宝。

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山体崩壊後、荒れ果てた土地に植林が施されたそうです。

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遠藤現夢(1864~1934)という会津の実業家が、私財を投げうって植林をしたのだそうです。
緑を植えて、観光地として立て直そうとした遠藤現夢は「裏磐梯緑化の父」と言われています。

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山体崩壊が作り出した五色沼をはじめとする様々な景観、スキー場、山塩…。
確かに磐梯山は宝の山でした。

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会津名物ソースカツ丼。

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おまけ。
山体崩壊のポーズ。

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