亜美伊新(70)さんはバブル期に多くのラブホテルの設計を手掛け、その数は1600軒以上にも及びます。
ラブホテルといえば、回転ベッド、鏡張りの部屋などを思い浮かべますが、そういったラブホテルのイメージの礎を創り上げたのが、亜美伊さんなのだそうです。

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この方が亜美伊新さん、エネルギッシュな風貌がいかにもラブホテル・デザイナー

亜美伊新さんのラブホテルデザインのテーマは「非日常」。
今回はラブホテル界のウォルト・ディズニー、亜美伊新のファンタスティックな代表作品を見てゆきます。

① 奈良県 HOTEL アイネ五條店 310号室(1983年開業)

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無限に拡がる宇宙を表現するため、壁も床も天井も鏡張り。

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明かりを消すと天井に星空が浮かび上がります。
スペースシャトルの打ち上げを見て、この部屋のアイデアを思いついたのだそうです。

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ラブホテルに初めて全面鏡張りの部屋を作ったのは亜美伊さん。
初めは部屋を広く見せるために鏡を導入したのだそうです。
 
HOTEL アイネ五條店310号室 
休憩(2時間) 4050円(税込)
宿泊      6960円(税込)

亜美伊さんはエントランスの客室パネル、部屋での清算システム、部屋でのカラオケ、言い訳テレホンなどを初めてラブホテルに導入した人でもあります。

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② 奈良県 HOTEL アイネ香芝店 227号室(1979年開業)

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部屋ごとにガレージがあるので、客室パネルを見て気に入った部屋のガレージに入るシステム。

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宮大工さんが作った豪奢な和室。
中央には橋が架かっています。

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この部屋の建築費用は3500万円。
(一般的なラブホテルは高くても1500万円が相場)

HOTEL アイネ香芝店227号室
休憩(2時間) 3250円(税込)
宿泊      5410円(税込)

亜美伊さんのデザインにはお金がかかるので、名刺には”1000万以下の設計デザインはお断り”の旨が書かれてあるそうです。

③ 岡山県 ビバフランセ&パリオ・イン 223号室(1983年開業)

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 このホテルのテーマは「遊園地」。

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225号室は、 メリーゴーラウンド風(回転ベッド+木馬)。

そして223号室は…

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汽車ベッド!
床のコンベアで前後に動きますw

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明かりを消すと、天井に満天の星空が見えます。

ビバフランセ&パリオ・イン223号室(平日)
休憩(3時間)  6800円(税込)
宿泊       10400円(税込)

昭和50年代は1ケ月の売り上げが1部屋100万円、現在はその半分以下。
今は台湾のラブホテル業界でこの技術が活躍しているとのことでした。

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亜美伊さんの部屋は、パーティ・ルームとして使っても楽しそうです。