切り絵はもともと染め物の型紙や儀式の道具として始まり、それが趣味や遊びとして庶民にも広まったもの。

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そして、現代ではアートの世界で多くの切り絵作家が活躍しています。
今回は中でも卓越したテクニックと情熱を持つ切り絵作家3人を紹介します。

① 蒼山日菜

有識者の切り絵の森美術館副館長・篠原洋さんによれば、「(蒼山さんは)世界的にも有名な作家、集中力を想像するだけでもスゴい。ある意味神技を持つ人」 ということです。

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この人が蒼山日菜さん(44)。
最近の40代はおキレイです。

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鋏だけで極細の線を切り出していくのが、蒼山さんのスタイル。

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蝶をモチーフにクリスマスをイメージした作品(縦30cm×横40cm)。
モミの木を中心にトナカイやウサギ、クリスマスプレゼントなどが一枚の紙から切り出されています。
繊細かつ独創的なデザイン。

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線の細さは3ミリ以下。

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ウッカリ切ってしまったら、そこで終了。

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蒼山さんはもともとはアートとは無縁だった人。 
フランス人と結婚しフランスで専業主婦をしていました。

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30歳頃、友人から趣味として切り絵を紹介され、そこから家事の傍ら独学で切り絵を始めました。
そして、8年後にはヨーロッパを代表する切り絵コンクールでグランプリを受賞。
 ニューズウィーク誌の”世界が尊敬する日本人100人”にも選ばれました。

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 この15年間で作り上げた作品は1000点以上になります。

その中でも最高の傑作は切り絵の森美術館に買い取られています。 

満開に咲く桜から糸のように滴り落ちる水滴…。
題して、櫻シャンデリア。

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 一枚の紙から切り出された幻想美の世界。

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製作期間約3か月。
お値段は1200万円!

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この技術と根気を考えると…決して高くはない?

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鋏は特注品。
鋏だけを使うスタイルは、独学で切り絵を始めたので、切り絵は鋏だけでやるものだと思いこんでいたからだそうです。

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 ② 福井利佐

有識者の篠原さん曰く、「曲線ですべての絵が構成されている。曲線を切るのは基本的に難しい。自分の描こうとした角度の曲線を刻む技術は並大抵のものではない」。

福井さんの切り絵のキャリアは長く、そのスタートは中学時代のクラブ活動。

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多摩美術大学進学後、本格的に創作活動を開始。
女性切り絵作家は美人限定?

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男の子をモチーフにした作品の下絵。
無数の曲線で構成されています。

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 下絵を拡大コピーし、カッターで線を切り出します。

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このような手法で数々の作品が創られてきました。

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曲線を使うのは、その人の個性や生命力をリアルを超えて表現するため、だそうです。

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今までに創った作品は約800点。
その中でも傑作は、こちらの母親をモチーフにした作品。

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この作品をコンクールに出品したところ、独自の世界観が注目されてメディアからの仕事が殺到。
有名人の似顔絵や本の表紙など、福井さんは切り絵作家の枠を超えた活躍をしています。

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