昨日の朝、友達からメールがありました。
近くで仕事しているので、夜遊びに行く、という内容でした。

友達、K クンは銀行員です。
最近ドラマでも話題になったリンテンという仕事をしていて、3か月に1回ぐらいの割で私の自宅の近くの支店にも来るようです。
ということで3か月に一度くらいの割でKクンは私のところに飲みに来ます。

hanasaki
 ドラマ「花咲舞が黙っていない」 
こんなにカッコよくはないと何度も言っていた。

…わかってる。

 Kクンとはもう長い付き合いになります。
大学に入学して初めて言葉を交わした時はまだお互い十代でした。
それから30ウン年…とうとう私たちは波平さんと同世代なりました。

namihei
 磯野波平54歳…マジか…

わざわざ訪ねて来てくれるのでありがたいことですが、こっちはこっちで食べ物を用意しなくてはならないので面倒は面倒です。 

Kクンは人の家に来るとものすごく食べるという習性があります。
外で割り勘だとごく普通なので、多分ケチなんだと思います。
女の子にふられて意気消沈して訪ねてきたときも、大なべいっぱいに作ったおでんを全部食べきりました。
結婚が決まって私の両親に挨拶に来た時も、器に盛られたミカンを一人で食べてしまい、婚約者の彼女に叱られていました。
まあ、おいしそうに食べてくれるのでうれしいのですが、とにかくおバカな犬みたいに出せば出しただけ全部平らげてしまいます。

今回は思案した末、煮込みを作ることにしました。
大量に作ってもコストはさほどかかりません。
モツ、ニンジン、大根、コンニャク、ジャガイモ、ニンニク、厚揚げを適当な大きさに切って、大なべで煮込みます。
他には冷奴、蒸しブロッコリーのサラダ、コーンバターを用意しました。

細かく切ったベーコンとコーンをバターで炒めたコーンバターは私たちには思い出深いおつまみです。
まだ学生だった頃、高田馬場のミスサントリーという、今でいうガールズバーのような酒場によく行ったのですが、お金がないのでこのコーンバターを注文してコーンを一粒ずつつまみながら粘ったものです。
Kクンはミスサントリーのバニーガール姿の女の子を懸命に口説いたのですが、やっぱりふられてしまいました。

corn
 そういえばインゲンを入れるの忘れた…

午後7時前、焼酎の小瓶とチクワとアーモンドチョコを手土産にKクンがやってきました。
実は二人ともすごくシャイな性格なので、数か月もあわないと未だに人見知りしてしまいます。
焼酎の水割りで乾杯して、一杯目を飲み終えた頃ようやくお互いの目を見て話せるようになりました。

最初は前菜で出したブロッコリーについて私がひとうんちくたれました。
実はブロッコリーとカリフラワーは兄弟で、キャベツも親戚筋という、どーでもいい話です。
次にデフレとインフレについて話しました。
デフレは景気停滞の結果であって原因ではないという話を大分前にKクンに話したのですが、その時のKクンはポカンとしていました。
ところがこれから先自分の給料が減らされるかもしれないという見通しになって、急にKクンはインフレ反対デフレ万歳論者になりました。
しかも、私が話したデフレ肯定論(ま、受け売りですけどネ)を私から聞いたことを忘れて私に話します。
Kクンの天然ボケで、久しぶりに声をたてて笑わせてもらいました。

話題はサッカーのワールドカップに移りました。
ブラジルに投資している人は密かにブラジルの惨敗を願っている、なぜならその(惨敗の)鬱憤が秋の大統領選に噴き出し、大統領が変われば停滞しているブラジルの株価が上昇するから…という話をしたところで、話は投資や確定拠出年金など銀行員らしい堅い話題になってきました。

最後の方は家族の話だったと思います。
Kクンには高1と小6の二人の娘がいるのですが、どうも話を聞いていると長女ばかり可愛がって、次女には厳しいようです。
私が次女のコに最後にあったのはまだ幼稚園ぐらいの年齢でしたが、なんだか不憫でしょうがありません。
Kクンによれば、次女とは性格が合わないんだそうです。
私には子供がいないので何とも言えませんが、親子でも性格の不一致はあるものなのですね。

Kクンが帰ったのは10時半過ぎでした。
シメに彼の好物のソバを茹でようと思っていたのですが、それは忘れてしまいました。
酔いが回っていて彼を送り出してから先の記憶がほとんどありませんでしたが、朝起きてみると使った食器やフライパンはすべて洗ってありました。
こういう時は自分を自分で褒めてやりたくなります。

Kクンからメールが入っていました。
ブラジルがドイツに大負けしたという一報でした。
早朝からライブを観戦したようです。
波平さん世代ですが、彼もまだまだ元気なようです。

world cup
アルゼンチンかオランダに優勝してほしいけど、勢いはドイツかな~