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ブログ再開しました。 以前ほど頻繁に更新できないかもしれませんが、ぼちぼちやっていきます。

タグ:太宰治

ドールハウスは紀元前に誕生したと考えられており、16世紀には子供の教育玩具として使われていました。
そして現在では、ドールハウスは大人のための美術作品の域にまで達しているそうです。 
現在のドールハウスの定義は、”12分の1のスケールの模型”という事だそうです。

今回は日本ドールハウス協会会長の相澤和子さんに、日本のプロ作家3人を選んでいただきました。

① 工藤和代作 「時を重ねた宝物」

この作品はドールハウス王道の欧風アンティーク調。

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工藤さんの作品は小物が特徴です。

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作家歴30年、工藤さん渾身の作品がこちら。

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パリのアンティークショップをイメージして作られました。

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”店内”にはアンティークの商品が所狭しと陳列されています。

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~リアルな古書の作り方~

① イラストレーションボードという厚紙が材料
② 実際の本の12分の1の大きさに切り、側面を紙やすりで削る
③ 水で軽く湿らすとリアルな紙の質感が出ます
④ 古書を縮小コピーしたものを貼り付けます
⑤ 背表紙に厚紙を貼り付けます

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工藤さんは全国にファンがいる人気作家だそうです。



② 遠藤大樹作 Robinson

遠藤さんは実家の歯科医院を継ぐため大学の歯学部に在籍していましたが、一時体調を崩しこの世界に転身したそうです。

遠藤さんの作品はストーリー性あふれる新感覚のドールハウス。

こちらは家の壁の裏に住んでいる小人のドールハウス。

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日本最大のドールハウスコンテストで人気№1になった作品が「Robinson」。
1960年代のトレーラーハウスをモチーフにしています。

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遠藤さんの作品には、オリジナリティあふれる工夫が随所に見られます。

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実家の歯科医院の方は弟さんが継がれたそうです。

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先ほど、野菜を買いに地元の商店街を自転車でゆるゆる走っていたのですが、途中太宰治の顔のイラストがプリントされたトートバッグを肩にかけて歩く若者を目撃しました。
これ↴

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どこかの書店が文豪トートバッグシリーズとして、販売しているもののようです。

オジサンの世代では太宰というと、ちょっと口に出すのははばかれる小説家というイメージ。
でも言わないけど割とみな読んでいる、そんな感じです。

学生の頃の心中未遂を皮切りに、何度も自殺をはかり、ついに38歳で玉川上水で愛人と心中コンプリート。
評価されている小説家ですが、そういう人の顔がファッションになっている。
オジサンにはちょっとビックリしてしまう現代感覚です。

その驚きも冷めやらぬうち、太宰トートの若者を追い越して10メートルもいかない場所にある理容室の立て看板でまたも太宰氏に出くわしました。
この看板は黒板になっていて、スタッフがその朝思いついたことを白墨で書くようです。
いつもは、「なでしこジャパン応援してます!」みたいなことが書いてあるのですが、本日のお言葉は、「笑われて 笑われて 強くなる 太宰治」。

何だ、この太宰密度の高さ…。

有名な太宰治の命日、桜桃忌ならわかるけど、今日は8月1日なのでとっくに過ぎている(桜桃忌は6月19日)。
昨日テレビで太宰の特集でもやったのかと思ったのですが、どうもその気配もないようです。

太宰ブーム、来てるのか…?

ブームがきているのかどうかはわかりませんが、若い世代に太宰が興味を持たれているのは間違いなさそうです。
でなければ、偶然とはいえ、街中10メートルの範囲で太宰を2度も目にすることはないはずです。

何故なのか?

思い当たることはただ一つ。
ピース又吉直樹氏の芥川賞受賞。

彼が熱烈な太宰ファンであることは有名です。
彼が上京して最初に住んだアパートが太宰治が最後に住んでいた住居跡だったという、運命的なエピソードがあるくらいです。
もちろん彼は推薦図書に太宰治の小説をいくつか挙げています。

つまり、若者に人気のある芸人、ピース又吉の芥川賞受賞→又吉、太宰ファン→若者、太宰に興味を持つ、というチャートができあがるのではないでしょうか。

又吉氏の芥川賞受賞に関しては、有名キャスターやMCがなんか言った言わないので物議をかもしだしているようです。

若い世代は、芸人を差別していると怒っている人も多いようですが、この受賞を皮肉りたくなる気持ちもわからないではありません。

芸人だからといって作品を色眼鏡で見るような発言はマズイとは思います。
ただ、本が売れないと嘆かれている昨今です。
出版業界をはじめ本に関わる業界(作家も含む)を盛り上げるため、話題性のありそうな人に権威ある賞を与えたのではないか、と勘ぐりたく気持ちは私にもあります。
少なくとも無名の新人が予選を這い上がらなければならないとしたら、有名人にはシード権があります。

又吉氏の作家としての評価はまだこれからだとは思いますが、もし太宰ブームが来ているのだとすれば、業界の戦略はちょっと功を奏しているのかもしれません。

女生徒 (角川文庫)
太宰 治
角川グループパブリッシング
2009-05-23






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