最近日曜日の午前中にフジの「ワイドナショー」を見ているのですが、先週あたりから古市憲寿さんという社会学者がコメンテーターとして出演しています。

色白で王子様風のイケメン。
そのルックスとはウラハラに結構な毒舌です。
坂上忍さんと出ていた時には、共演していた女性作家(山口恵以子さんだと思います)を坂上さんが言った事にして「ババア」呼ばわりしていましたw
 
面白い人が出てきたなと思ったのですが、前回の出演が好評だったのか今週(10・26)もまた出演していました。 

day tona

「彼女はいますか」という話になり、古市さんは「今はいない」と答え、さらに過去に付き合った女性はいるけど、自分があまりに求めないから終わってしまうと話していました。
そのあたりの話を他の共演者たちが掘り下げていくと、「唾液の交換(ディープキス)が苦手」とか「女性はいろいろ液体が出てくるから…」とお話ししていました。
「いろいろな液体」発言については、共演者のYOUさんが「液体出すのはそっちだろーが」とキレ気味つっこんでいましたwww
 
面白かったし、すごく正直な人だと思ったのですが、一方でこの感覚はちょっとマズイのではないかとも思いました。
人間の動物的な部分を受け入れられない感性って、健全とは思えません。
 
古市さんについてちょっとググってみたのですが、過去にツイッターで中学生の容姿について発言しています。
 
「テレビで中学生くらいの子たちが合唱してるんだけど、顔の造形がありありとわかって辛いから、子どもたちももっとみんなメイクしたり、髪型や髪の色をばらばらにしたほうがよいと思う。」とのツィートをし、乙武洋匠から「生活指導の先生が怒髪天を突くつぶやきだね(笑)」と返信された(ウィキペディアより抜粋)

乙武さんは生活指導の先生が聞いたら怒るよと言っていますが、”自分の美意識にかなった姿かたちを他者に求めようとする考え方”は、基本的には生活指導の先生とまったく同じです。
(彼はさらに整形をもっと認めるべきという趣旨の発言をしていますが、話が長くなるのでこれは割愛します)

ototake furuichi

私の印象では古市憲寿さんは村上春樹さんの小説から抜け出てきたような人物です。
村上春樹さんの小説は、現実世界の割り切れない部分や不快な部分をきれいに取り去ったイラスト画のような世界です。
残酷な場面すらも現実感が抜け落ちて美しくなっているので、読後感が爽やかです。
でも、それはほんとうの世界ではありません。

古市さんのようなユニークな人がいろいろ発言することは歓迎ですが、今のところ私は感覚的に彼を信用できていません。

 
女のいない男たち
村上 春樹
文藝春秋
2014-04-18


 
絶望の国の幸福な若者たち
古市 憲寿
講談社
2011-09-06