昨年(2014)の晩秋でしたか、台所で皿洗いをしていると突然妙な音が聞こえてきました。
「フォフォフォ~ッ」
それは見たこともない怪鳥の鳴き声のような、不気味な音でした。

この不審な音はその後も時折繰り返し聞こえてくるようになり、私は正体不明の怪音にしばらく怯えていました。
が、とうとうその音の源がガス給湯器だということをつきとめました。
ネットで調べたところ、こういう音がするのはウチだけではなく、給湯器の具合が悪くなるとそういう警告音が鳴るのだということを知りました。
ノーリツ ガス給湯器のエラー警告音

しかし、給湯器自体には目立った故障はなかったので、そのまま使い続けました。
 
ところが12月末ごろになると、コントロールパネルのボタンを押しても電源がオンにならなくなることがあったり、逆に勝手に電源がオンなっていたりという現象が出るようになり、さすがにこれはまずいと思いメーカー(ノーリツ)のメインテナンスの人に来てもらいました。 
メインテナンスの人の診断によると、燃焼機能は衰えたといえどもまだ大丈夫だが機械に指令を出す部分(CPU?)がおかしくなっているということでした。 
「それは人間でいうと、まだ体は動くけどボケが来たという感じでしょうか」
と私が聞くと、
「その通りです」
というお答えでした。

体が動くなら、少々ボケたからといって見捨てるのも可哀そう(ほんとはケチなだけだがw)と思い、いよいよダメになるまでこのまま使い続ける旨をメインテナンスの人に伝えました。

その後も給湯器は不気味な鳴き声を上げたり、電源がなかなかオンにならなかったりと不具合を続けましたが、最終的にはお湯は出るのでだましだまし使い続けていました。

ところが今年の8月、とうとうお湯が途中で水になってしまう現象が時折起こるようになり、いよいよ別れの時を覚悟しました。
まだシャワーが水でも耐えられる夏にダメになってくれて、けなげなヤツです。

メーカーのメインテナンスの人に昨年来てもらった際に見積もりを出してもらっていましたが、私はまずつきあいのある地元の工務店に電話を入れました。

あの東日本大地震で家の2階の屋根が崩れてしまった時も、私はこの工務店に修理を依頼しました。
実はこの時もほかの工務店にも見積もりを出してもらったのですが、修理代金が倍以上違っていました(もちろん地元の方が安い)。
家の修理・維持については、必ず複数の業者から見積もりを出させるのは鉄則です。

かといって、安ければいいというわけでもない。
ネットでかなり安く請け負う業者も多数ありますが、全く知らない業者に頼むのはリスクもあります(価格・サービスともに満点の業者もあるようですが)。
価格と信用が家の修理依頼については一番大事なポイントです。

また、どこかの紹介だからと言って、安心はできません。
テレビがデジタル放送に切り替わった際、ウチも地デジ対応テレビを購入しましたが、テレビを買ったコジマ電気の紹介で業者にアンテナをつけてもらいました。
ところがテレビは映りません。
その業者は、ウチの電線が古くて細いので電流が減衰してしまうのだ、とイケシャアシャアとぬかしました。
そのくらいのこと、業者ならアンテナをつける前に分かりそうなものです。
この当時は母親の介護のこともありバタバタしていたので特に文句も言わず、工事代を払って(7万ちょっと)引き取ってもらいました。
その後通販でマスプロアンテナを購入して、自分でアンテナを取り付けテレビは見られるようになりました。
そして、数年後のある台風の夜、2階のてっぺんにあった業者がつけた役立たずのアンテナは吹き飛んで、その残骸は今でも屋根に放置されています。

先の壊れた屋根の修繕費でぼったくり価格の見積もりを出した工務店も、区の紹介の建設会社の下請けの工務店でした(親方と打ち合わせをした時点で嫌な感じはしていました)。

さて、話が少々それてしまいましたが、今回の給湯器についてはメーカーと地元の工務店の二つに見積もりを出してもらいました。
信用度では互角。
価格でいうとメーカーの方が少しだけ安かったのですが、今後のおつきあいも考慮して工務店経由での給湯器交換を依頼しました。
給湯器の工事費込の価格は地元の工務店が一番高いというネット情報もありましたが、これはケースバイケースだと思います。

取り付け工事には70過ぎのおじいちゃんが一人だけ来て、黙々と作業していました。
腰痛ベルトを巻いていたので、用済みになった古い大型給湯器をワゴン車に運ぶときはお手伝いしました。
この時、給湯器はかなり重いことを知りました。

ウチの旧給湯器は2000年に取り付けたものなので、享年15歳。
これは給湯器としては長寿な方だと思われます。
ググってみると給湯器の寿命は7~12年、10年前後が一般的なようです。 
中には、30年、27年という驚異的な長寿情報も見受けられました。
今の給湯器は昔と違って作りが複雑なのでこれほどの長生きは望めないようです。
 ガス給湯器の寿命はどれくらい?

繰り返しになりますが、給湯器も含め家のメンテナスについては価格も様々、サービスの質もだいぶ異なります。
実感として詐欺まがいの業者も決して少なくありません。
複数の業者に見積もりを出してもらったうえで交渉して、総合的に判断するのが望ましいかと思われます。