ロケ地:品川区池田山公園
夏が近づいてきましたが、虫刺されは嫌ですね、というお話。

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ゲストはほんこんさん、

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日本昆虫協会副会長の漫画家やくみつるさん、

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舞台女優の米田弥央さん。

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今回は自らの皮膚を実験台にして毒虫を研究したきた皮膚科医、夏秋(なつあき)優先生をお迎えして毒虫トークをお送りします。

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今年の夏はもう刺されない!
ドクター毒虫の虫刺され対策㊙マニュアル

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夏秋先生は毒虫による炎症の全経過を知るために、自らを実験台にして毒虫に刺されてきたそうです。

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偶然毒虫に刺されたら、それはラッキーw

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先生思い出の3匹の毒虫。

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① チャドクガの幼虫
ツバキなどに発生する体長2.5㎝の毛虫

*ビジュアルがグロいものはイラストなどでお見せしています

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成長するとチャドクガという小さな蛾になります。

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白くて長い毛には毒はなく、黒い点に密生する毒針毛が皮膚炎をおこす。

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毛に触れると痒くなる。
長さ約0.1mmの毒針毛が服の中に侵入してくる。

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炎症の経過を知りたいので、毒虫に刺されたら治療や掻いたりは一切しないで観察。

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毛虫を太ももに押し当てると直後にかゆみが発生。

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いったんかゆみが収まるが、再びかゆくなり48時間後にかゆみがピークになる。
96時間後、かゆみは軽快傾向に。

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自分の皮膚を切って病理組織も観察。
アレルギー反応であることを確認。

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毎回こんなことをやっているので、先生の太ももは傷だらけだそうですw

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チャドクガの幼虫に刺された直後の対処法。
毒針毛を速やかに除去する。

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刺された場所を粘着テープで張り剥がしする。
石鹸をつけて洗い流す。

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医療機関を受診の上、虫刺されの薬をゲット。

*チャドクガの幼虫の駆除については、本ブログの「サザンカに大量発生した毛虫(チャドクガ)を駆除する」をご参照ください。

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2匹目はトコジラミ。
別名ナンキンムシ、吸血によって皮膚炎をおこす有名な虫。

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先生の皮膚で吸血中のトコジラミ。

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体感で蚊の2~3倍かゆい。
刺されると刺し口が2つ並ぶという俗説があったが、夜な夜な刺された観察の結果、

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一か所で血を吸い続けることも、刺し直しをして刺し口が2つ並ぶこともあり、刺し口が2つとは限らないことが分かった。

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トコジラミに刺されたら、医療機関を受診の上虫刺されの薬をゲットしましょう。

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3匹目はアオバアリガタハネカクシ。

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アリ型で羽を隠し持っている。

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体内にぺデリンという毒をもっている。
飛んできて体についたこの虫を払いのけると、体が柔らかいのでつぶれやすい。
虫の体液が皮膚につくと炎症が起きる。

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アオバアリガタハネカクシを体に押し付けてみる。

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想像以上にひどい炎症が起きる。

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完全に跡がなくなるまで1年以上かかったそうです。

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収録現場(公園)にも毒虫はいる。
木の幹にポコッとついているのは蛾の繭。

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おそらくヒロヘリアオイラガとクロシタアオイラガの繭。

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繭でも触れるとピリピリと痛むので要注意。

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ここからは夏の虫刺され王、蚊について勉強。

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蚊は国内に約100種類。

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よくに目にする蚊は、室内に多いアカイエカと屋外に多いヒトスジシマカの2種類。

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血を吸うのは産卵を控えたメスだけ。
吸血時間は2~3分。
吸血量は約2mg。

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赤ちゃんと高齢者は蚊に刺されても無反応なことが多い。

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蚊に刺されるから、自分は高齢者じゃない。
老いにあらがうタモリw

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蚊に刺されてかゆくなる理由は蚊が注入する唾液腺物質に対するアレルギー反応。

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生まれた直後はアレルギー反応が出ないが、何度も刺されるとアレルギー反応(かゆみ)が出るようになる。
多くに刺されすぎると免疫ができ再び無反応になる。

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長いカンペを読まされるほんこんw
簡単に言うと「人類と蚊の歴史」。

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アレキサンダー大王は蚊に刺されてマラリアになった。
*諸説あります

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平清盛の死因もマラリアと言われている。
*諸説あります

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戦前まで日本では乾燥したミカンの皮をいぶして蚊やりにしていた。

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カボスの語源は「蚊をいぶす」という説もある。

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中国から伝来した蚊帳。

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江戸時代には庶民の日常品になり、蚊帳売りという商売もあった。

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1960年頃、網戸の普及とともに蚊帳は衰退。

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最新の蚊対策。
アメリカで開発されたこの機械は、

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レーザーで蚊を追尾。

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蚊の羽だけを焼いて撃ち落とす。

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空耳アワー。

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やくみつるが選ぶ見た目がキモいが無毒な虫ベスト3。

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第3位 ミノウスバの幼虫

葉に群生するキモい緑色の虫。
体内に毒は蓄えているが虫に触ってもかぶれることはない。

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第2位 マダラカマドウマ

古い風呂場などにいたが、最近はあまり見ない。

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普通のカマドウマは清泉女子大あたりにいるかも。

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第1位 ツマグロヒョウモン(幼虫)

ウニのような鋭いトゲはあるが無毒。

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成虫はよく見かける蝶。

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パンジーやスミレの葉をエサにしているので、園芸をやっている人は見つけたらまず潰す。

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きれいな蝶になるので、見逃してやって(やく&夏秋)。

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Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎
夏秋 優
学研メディカル秀潤社
2015-09-15