「ざます」言葉はもともとは東京の山の手(麹町、番町あたり)の婦人が使い出した言葉ですが、その後は富裕階層の既婚女性が使う言葉として広く使われていたようです。

庶民の私は残念ながらリアルに「ざます」を使っているオバ様を見たことはありませんが、子供の頃にトニー谷という芸人さんが「~ざんす」という口調だったのを覚えています。
実際トニー谷は兵庫県の芦屋の有閑マダムの言葉遣いをヒントにしてこのギャグ(?)を使いだしたそうです。 

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その後漫画「おそ松くん」の人気キャラクターのイヤミが「ざんす」を連発して、「ざます」言葉は1960年代に一挙にメジャーになったのではないでしょうか。
そのイヤミの「ざんす」もトニー谷から継承したようです。
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さらに1960年代末に秋川リサというモデルが、これもギャグ的に「ざます」言葉を使い、今でいえばローラのような人気を博しました。

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このようにお金持ちのご婦人が使っていた「ざます」言葉は、揶揄的な形で(小バカにして)一般に広まったので、時代が進むにつれて「ざます」言葉を使う人が少なくなっていったのではないでしょうか。 

現代では漫画のお金持ちの夫人(もしくは金持ちを気取る夫人)が使うシンボリックな言葉としてかろうじて生き残っているようです。

番組スタッフもお金持ちが多く住む田園町近辺を取材しましたが、結局「ざます」の使い手をみつけることはできませんでした。

しかしながら、番組スタッフは幸運にも地雷金鉱を掘り当てることはできました。

元宝塚のトップスター、光原エミカ様です。

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「私女優よ」

このセリフをマジで言った人を初めて見ました。

「あなた目が高いわよ、私を見つけるんだから」
「私が(大河ドラマ)出るとね、50パーいってるよ、全部」

その後サービスなのか、明らかに使い慣れていない「ざます」言葉をしばらく連発してくださいました。

「私、ディナーショー出るの。帝国ホテル、最高峰よ」
「取材してもいいわよ、撮ってくれないかしら」
「プロデューサー来てくれない、って言っといてよ」

このあたりにくると、口をあんぐりあけて光原様の様子を見ていた浜ちゃんも、後ろを向いてしまいました。
話が不穏な方向に向かい、もう見ていられなかったのでしょう。

なかなか強烈なキャラのババアマダムです。

この後番組は光原エミカ様の5月のディナーショーの告知を流していました。
これで、お茶を濁すつもりなのでしょう。

しかし、「ざます」言葉を探求するならば、番組はこの光原様のディナーショーに潜入するべきでしょう。
マジで「ざます」を使う有閑マダムに遭遇できるかもしれませんww




母の日記
秋川 リサ
NOVA出版
2014-07-15

 
秋川リサのビーズワーク
秋川 リサ
日本ヴォーグ社
2002-05