昨夜のTVタックルではストーカー問題を取り上げていました。
実際に元ストーカーだった女性が出演し、再現VTRとインタビューを交えながら、その女性がなぜストーカーになってしまったのかを掘り下げてゆきました。

その女性はある作家のファンになり、メールでファンレターを送るうちに恋をして、作家に恋愛感情を告白したメールを送るようになります。
作家の断固たる拒絶(メッセージのブロック)を受けた時から、彼女はストーカーに変貌します。
彼女は大量のメールを作家のもとに送りつけるようになり、さらには作家の住むマンションを訪れてしまい、ついに出版社の編集部や警察も巻き込む事態になってゆきました。
最終的に彼女は病院で更生プログラムの治療をうけ、現在ではその作家への恋愛感情(彼女の場合は彼の子供を産みたいという願望)は全くなくなったそうです。

ストーカーとはなんでしょうか?

恋愛は簡単に言えば、”対象に固執する現象”です。
相手に拒絶された時、普通なら諦めます(失恋)。
ところが、ストーカーは拒絶されても相手に固執し続ける諦められない人です。

諦められない人すべてがストーカーになるわけではありません。
相手に固執しながらも、相手の気持ちを考えて相手を不快にするような行動を差し控える人はストーカーではありません。
ストーカーは相手の気持ちお構いなしに、相手への固執を続けてしまう人です。
言い換えれば、”自分自身が自分の固執に囚われてしまっている人”がストーカーなのではないのでしょうか。

元女性ストーカーの場合、もし彼女の目的が彼女が言うように”精子が欲しい(彼の子供が欲しい)”ということなのであれば、やり方は他にもあったような気がします。

ところが彼女は自分の感情だけで行動を起こすため、どんどん相手に引かれ、ついには警察沙汰になってしまいました。
ストーカーは他人の気持ちを斟酌できない人格的に未熟な人間ということになります。

しかし、こういう人は特殊な人間なのでしょうか。
殺人まで引き起こすようなストーカーは別としても、誰の心にも多かれ少なかれストーカー的な心理は隠れているような気がします。
自分勝手な思いこみや後から考えると尋常ではない行動は恋愛にはつきものです。

この元女性ストーカーのように自分で自分の感情や行動をコントロールできなくなってしまったら、しかるべき病院で治療を受けるのが適当なのかもしれませんが、ストーカーやセクハラは相手や時代によるところも大きいので線引きが難しい問題です。

簡単な話、イケメンとハゲオヤジが同じ行動をしても、女性の受け止め方は異なってしまいがちです。

結局、相手が嫌がったらそれはストーカー行為、セクハラ行為ということになるのでしょうか。
でも、「イヤよ、イヤよも好きのうち」なんて言葉もあるし、人間関係は難しい! ダメよ~ダメ、ダメッ

 
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